レーシングカート奮闘記 (第一弾)  by N

 

今回ご紹介するのは、自動車部ガレージ内でいじけて居たレーシングカート修理の模様である。モデル名は多分ヤマハKT100だと思われる。たぶんね。

このカートはただのカートではなくかなりの問題児だったりする。まず、部品の欠損が尋常ではなく、見る人が見ればカートだと認識できる程度であった。また、明らかに古い。これまでの部員でこのカートを修理し上げようとした人がいなかったのは、あまりの酷さに挫折を感じたからだということは容易な想像ができるのである。

09年6月に、部員N上(この文書を書いている張本人)は、K下先輩へ「このカート直したらどうでしょう?」と気安く提案したのである。K下先輩も実は一年前にエンジンを始動させるために奮闘し、ボディーに取り付けずにエンジンをかけてゴトゴト動き回るエンジンに慌てた過去を持つ人物であるが「確かに乗れたら面白れぇかもな」との返しをしたために、とうとう本格的な修理が決行されることになった。

     

しかし、否、当たり前ながら作業は困難を極めるものだったのだ。ブレーキはバラバラに崩れ落ち、シートは外れタンクは破れ、タイヤは4本死亡エンジンマウントも一方が行方不明…これらすべての問題に立ち向かわなくてはならなかった。ブレーキは幸い欠損したものはなかった為、U野部長のすぐれた組み立て技術によりあるべき位置にくっつけることができた。ブレーキが引きずりっぱなしであったが、後のオーバーホールにより事なきを得た。タンクを手に入れるべく、ヤフオクに睨みを利かせていたところ同モデルのタンクを発見、落札。ところが。落札したタンクには、フロアパネルがくっ付いてきており外れないのである。なんてこったい、という事で苦戦した揚句元のパネルに無理やりくっつけることに。レースに使うつもりはないので強度上の問題はあまり心配していない。せいぜい、燃料が引火してド派手に爆破する程度ではないだろうか(え?だめ?)動力を後輪へ伝えるチェーンも落札したが、問題発生。既存の歯車(スプロケット)には噛み合わない。でぇぇぇ!?という話である。その後初めて、チェーンのピッチにも種類があることを解した。

このように、知識がない状態での蘇生は限界点が低いのである。エコタイヤでサーキットを攻める並みである。とくに、オークションというのは実物が手に取れるわけではないので、難しい点が多いのが現状だ。次回につづく・・・

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